194日目: Oct/11/2016 (PDT)

日中は大学で原稿書き。東アジア図書館で本を借りて夕方帰宅。

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早めに夕食を済ませ映画館へ。北米では本日から「シンゴジラ」が(限定的ながら)公開される(当初440館で上映と報じられていたが、100館弱ほど増えた様子)。開演30分前に着くと、既によい席は埋まっている。後方やや端に陣取った。15分前ころから客が入り始め、ほどなくほぼ満席に。東洋人も少なからず見かけたが、多くは日本語ネイティヴでない人たちだったのではないか。

 

音声はオリジナルのまま、英語字幕入りで上映。日本語ネイティヴである自分でさえセリフが早く情報量が多くて苦労しているのに、みなさん着いてこれてるのだろうかと疑問に思っていた(……が、後から考えると、字幕は情報量が絞られているから楽なのかもしれない)。子供連れも多く、会議ばかりで飽きるのではとの心配もしたが、途中で帰った人は――客ばかり見ていたわけではないので精確なところは分からないが――いなかったのではなかろうか。プリヴィズによるスピード感のなせる技だろうか。

 

冒頭の東宝のマーク*1とエンディングでは、客席から拍手(喝采、とまではいかないが)。エンドロールで庵野監督の名前が出たところで、さらに拍手(さきほどより大きめ)。

 

数回出てくる日米の関係に言及するシーンでは笑い声も。また、大杉漣演ずる総理のボンクラぶりや「想定外」(字幕でなんと訳していたかな……日本語が早くて字幕まで手が回らなかった)が連発されるところも笑いを取っていた。【写真の後、ほんのりネタバレあり】

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特殊車両でゴジラの口に薬液を投入するシーン、こちらでは笑うところと思った人もいたみたいだが、日本から来た者としては、あれは滑稽に見えたとしても必死なんだと思わざるを得ない。あのとき、テレビで同じ車両が原発に水を注ぐのを見ながら、これでなんとかなってくれと祈っていたことを直ちに想い出したのであった。

 

2つの意味での核の危機――ゴジラと核兵器――を封じ込める、米軍とは協力するが日本主導で、外交的にアメリカを出し抜く場面もある、放射能の半減期もとても短い、というのは原発事故後の日本のパラレル・ワールドに見えた。現実の原発事故はもっと苛酷なことになっているわけだが、それでも復興できるという希望を描いたものと思いたい。

 

事前に以下で予習していたが、たしかに「下町ロケット」感がすごい、とも。

tomomachi.stores.jp

 

それにしても情報量が多く、咀嚼し切れていないところがある。いつか、DVDで適宜巻き戻しつつ、じっくり観たい。

*1:東宝のマークを当地で見るとなんともいえない感慨がある。