"911"から15年目の9月11日。
あの夏は、1週間前までニューヨークにいた。初めての海外一人旅、初めてのニューヨーク。飛行機の乗り方もよく分かってなかったし、英語もまったくできなかった。土地勘もないし、Google マップもないし、正直言って心細かった。だいたい、海外旅行だって2回目だった。34丁目に宿を取っておそるおそる歩き回った。コロンバス・サークルから北へ行くと命がなくなるんじゃないかとオドオドしていた*1。決死の覚悟でダコタ・ハウスやストロベリー・フィールドを訪ねた。怖くても「聖地」だからと思っていたが、とても安全なエリアだと半年後に知った。東京生まれ東京育ちだから高層ビルに登ってみようなんておよそ思わなかったが、何気なく撮った写真にはツインタワーがあった。
"911"は当時住んでいた調布の自宅で知った。何気なく付けたテレビで飛行機がWTCに突っ込む様子を見た。最初は映画でも放送しているのかと思った。ほどなく現実と知ったが、事故だと思った。両親が12日からニューヨークへ行くことになっていたので、電話して「気をつけてね」なんて、後から考えると間抜けな話をしていた*2。すぐに2機目が突入し、テロだと悟った。あれから「ブッシュの戦争」があり、世界は今に至る。情緒的な言い方だし、分析的でないが、世界が変わってしまう直前に世界を変えた中心地にいた、ということなのかもしれない。
以下の一連の写真は、2001年8月末~9月初めのニューヨークの街並み。
それから15年。ニューヨークで行われているUSオープンをテレビ観戦しながら、西海岸でこのエントリを書いている。あれからなんだかんだと10回以上アメリカに来ている。こんなに来ることになるとは、あの夏には想像もしていなかった。
ESPNがUSオープンのゲーム間にフリーダム・タワーを映している。写真は2014年のフリーダム・タワー。
当地では、今日は、Solano Stroll。ソラノ・アヴェニューに出店が並び、各種のパフォーマンスが行われる。珍しく一日曇り空だったが、ジャズを聴いたり、和太鼓を観たり、シャボン玉発生器(?)を引いたおじさんに遭遇したり、よい散歩だった。